郵便将棋の指し手の記入について(第1回)

~駒の効きへの移動と持ち駒を打つ場合の記入方法について~

<銀の部>

     7 6 5 4 3 2 1

 

 

 

 

 

 

 

 

 

       持駒

六    銀

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【駒を移動する場合】 〇の駒の効き場所のみ

 6二銀成、6二銀不成、

 5二銀成、5二銀不成、

 4二銀成、4二銀不成、

 6四銀成、6四銀不成、

 4四銀成、4四銀不成、

 

 行き先に、自分の駒がある場合・・・不可能手

 行き先に、相手の駒がある場合・・・駒をとって、上記指手を記入可能

 

【持ち駒を打つ場合】

〇の駒の効き場所の場合(打を必ず書きます)

 6二銀打

 5二銀打

 4二銀打

 6四銀打

 4四銀打

駒の効き場所でないところ、「打」は書かなくても良いが書いたほうが間違いを防げます。

 6三銀(打)

 4三銀(打)

 5四銀(打)

 他の駒の空いている場所には打つことができます。

 

 駒(敵味方関わらず)があるところを記入すると・・・不可能手

 

【説明】

一つの場所(例えば6二の地点)に着目すると、記入方法は3種類あります。

6二銀成、6二銀不成、6二銀打

 

6二銀とだけの記載で、誤って記入し、指してしまった場合、

受信者は、相手に対して、指し手の確認をする必要があります。

どれかの一つと思い込んで指し継いだ場合、後に図面の不一致が生じる可能性があります。

必ず確認する必要があります。


<歩の部>

      7 6 5 4 3 2 1

 

 

 

 

 

 

 

 

 

       持駒

六    歩

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【駒を移動する場合】 〇の駒の効き場所のみ

 5二歩成、5二歩不成、

 

 行き先に、自分の駒がある場合・・・不可能手

 行き先に、相手の駒がある場合・・・駒をとって、上記指手を記入可能

 

【持ち駒を打つ場合】

〇の駒の効き場所

 5二歩打    (注:2歩ですから負けになります)

 

駒の効き場所でないところ、「打」は書かなくても良い。

 6二歩(打)   ・・・2歩でない限り可能、2歩であれば2歩負け

 4二歩(打)   ・・・2歩でない限り可能、2歩であれば2歩負け

 6三歩(打)   ・・・2歩でない限り可能、2歩であれば2歩負け

 4三歩(打)   ・・・2歩でない限り可能、2歩であれば2歩負け

 5四歩(打)   (注:2歩ですから負けになります)

 6四歩(打)   ・・・2歩でない限り可能、2歩であれば2歩負け

 4四歩(打)   ・・・2歩でない限り可能、2歩であれば2歩負け

 5一歩(打)   ・・・不可能手(行き所のない駒)、実戦では負けですが。(注)

 他の5筋の歩は打と見なされます。空間であれば2歩負けです。

 

 他の駒の空いている場所には2歩ではない限り打つことができます。

 

 駒(敵味方関わらず)があるところを記入すると・・・不可能手

 

【説明】

一つの場所(例えば5二の地点)に着目すると、記入方法は3種類あります。

5二歩成、5二歩不成、5二歩打(2歩負けですが)

 

5二歩とだけの記載で、誤って記入し、指してしまった場合、

受信者は、相手に対して、指し手の確認をする必要があります。

どれかの一つと思い込んで指し継いだ場合、後に図面の不一致が生じる可能性があります。

必ず確認する必要があります。

 

(注)

5一歩ですが、(規定集/順位戦規則第七条-1)の「行きどころの無い指し手=確認の上で指し直し」と過去の規定があります。

【第1回のまとめ】

 

1.郵便将棋での対局スタンスについて

 

・相手の指し手が「?」と思ったら、必ず次便で相手に「?」を確認します。

 

・確認せず、または気づかずに指し手を進めて、後でわかった場合は「?」まで戻って再 開します。

 

・郵便将棋特有の誤記による勝敗決着をなくすには、思い込みや推測をせず「相手に 確 認」が最善手となります。よくわからないケースが生じた場合は、棋戦担当に遠慮なく 相談なさってください。

 

 

2.特に間違いやすい例の棋譜記入ルールと対応

 

・「成・不成」

駒を成った場合は「成」を、駒を成らなかった場合は「不成」と必ず記入すること。

もし「成」「不成」の記入がない場合は、その指し手を相手に必ず確認します。

 

・「打」

持ち駒を打ちたい場所に、盤上の同じ駒も動ける場合は、必ず「打」と記入すること。

もし「打」の記入がない場合は、盤上の駒を動かしたとみなします。

 

「打」を書く必要がない場合も、できるだけ記入するようにした方が良いです。

 

 

3.コメントの活用について(コメントを活用しましょう!)

 

規定集/順位戦規則第七条-2には「指し手記入に注釈を加えた場合は、対局者同士で

確認して再記入できる」とあります。

 

コメントの書いてある内容と指し手が食い違っていましたら、相手に必ず確認します。

 

 

4.行き所のない駒等について

 

日本将棋連盟のルールでは反則負けになりますが、郵便将棋では不成立手として扱い、相手に確認する必要のあるケースをまとめました。

 

・5一歩打や5一香打あるいは1段目2段目の桂打

・駒を裏で打つ(成った状態) 2二馬(打)など

・盤上の駒を効き筋でないところに移動(持駒があり予期せぬ成立手となった場合は別)

・駒を飛び越して移動した場合、

 駒が存在する場所の場合は不成立手

 

 駒が存在しない空間の場合(同じ駒を持っていて予期せぬ成立手となった場合は別)

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郵便将棋の記入方法(第1回).pdf
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